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都内、某有料老人ホームで勤務した時のことです。

ヘルパーとして経験が浅いころで

この時はまだ、家に神棚もなく、

お寺で拍手は打たないということも知らない普通な感じの人でした。

 

普段は4Fの勤務ですが、たまに3Fも手伝っていました。

ある日の3Fでのこと。

 

感染予防が必要な寝たきりのおばあちゃんの排泄介助に行きました。

 

「〇〇さん、(排泄物)キレイにさせていただきますね~。」

 

と声を掛け進めようとした時おばあちゃんは

 

「そんなことしなくていいよー。」

 

と、か細い声で言いました。

 

 

たいていは、無言か「お願いします。」「ごめんね。」です。

 

何てこと言うのだろう・・

 

何でそんな言葉が出たのだろうと

 

嘆かわしいと

 

絶望的な気持ちでいるのかなと思い

 

正確な言葉は忘れましたが

 

「人生得か損かって言ったら、得がいいでしょ?」

 

とキレイがいいか汚いままでいるかでいったら、

 

キレイなほうがいいでしょ、というような問いかけです。

 

 

すると、おばあちゃんは

 

 

「・・そうねぇ。」

 

 

と承諾してくれました。

 

その瞬間私は、嬉しいとか、感動した、とか

 

一言では言い表せない感情が宿りました。

 

高齢者の方は頑固な人が多く、長い付き合いがあったり

 

信頼関係を築けてる人でない限り1度言ったことはすぐに変えません。

 

ましてや私はこのおばあちゃんに介助するのは、初めてか2回目くらいのものです。

 

そんな私の言葉に、私の思いが通じた!!

 

やりがいにつながる瞬間でした。

 

そして私はこれまで、自分の将来が真っ暗でした。

何にも見えなかったのです。

 

しかしこの時、真っ暗な部屋にライトアップされたかのように

 

一筋に先が見えました。

 

本当に。

 

私はこの仕事で生きていくのだと分かりました。

 

 

それからの7年ほどの時間はとても長く苦悩が多かったですが

 

神社仏閣巡りをすることで、人生の指針を得たり心が救われました。

 

この救われた思いは、誰にでもあるべきであり

 

誰にでも通ずる 人生の 【 希望 】を抱いていただくきっかけや

 

場所作りをしたいとソーシャルビジネスを思い付きました。

 

命あるものが生きていく上で

 

大切なことを発信し続ける会社でありたいと思います。

​                                    代表  高橋紀里子

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